米アップルが中国のメモリー半導体メーカー2社からの調達を検討しているとの観測が、2026年7月2日に半導体関連株の売りを招いた件について、以下の通りまとめます。
概要
米ブルームバーグ通信の報道によると、アップルは中国メモリー大手の長鑫存儲技術(CXMT)と長江存儲科技(YMTC)からメモリー半導体を調達する方向で協議を進めていると報じられました。このニュースを受け、既存サプライヤーである韓国・日本の半導体メモリー株が急落し、米国市場でも株価下落が広がりました。
背景と目的
世界的なAI需要の高まりによりメモリー半導体の供給不足が深刻化し、メモリー価格が高騰しています。アップルはこのメモリー不足により製品ライン全体で値上げを余儀なくされており、調達コストの低減と供給源の多様化が目的とされています。
調達の詳細
アップルは、中国市場で販売するiPhoneやMac、iPadなどの製品向けに、CXMTとYMTCのメモリー部品を調達することを検討しています。両社との協議は現在も続いており、最終決定には至っていません。アップルはすでに中国市場専用モデルを別途運営しており、米国市場とサプライチェーンを分離することで政治的議論を最小化しようとする意図があるとみられています。
政治的な課題
CXMTとYMTCは、米国防総省が中国軍を支援しているとみなす企業として「中国軍関連企業」リスト(ブラックリスト)に掲載されています。アップルがこれらの企業から半導体を購入するために米政府の正式な承認を得る必要はないものの、中国企業をサプライチェーンに組み込めば、米政界の対中強硬派の反発を招く恐れがあります。
ティム・クックCEOは、スコット・ベッセント財務長官らトランプ政権の当局者に対し、取引が招きかねない政治的な反発を和らげるよう働きかけていると報じられています。
過去の経緯
アップルが中国メモリーメーカーに接近するのは初めてではありません。2022年には、中国向けiPhoneに使うNAND型フラッシュメモリをYMTCから調達する計画を進めていましたが、米議会と政府の強い反対により計画を撤回した経緯があります。
市場への影響
この報道を受け、既存サプライヤーであるサムスン電子、SKハイニックス、キオクシアなどの日韓メモリー株が急落しました。メモリー価格が下落するとの思惑が株価を直撃した形です。半導体受注の情報で相場が一喜一憂する展開が続いています。
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