第266代ローマ教皇フランシスコ(本名:ホルヘ・マリオ・ベルゴリオ)が、2025年4月21日にローマ教皇庁(バチカン)の居室で死去したことが発表された。フランシスコ教皇は88歳で、肺炎による敗血症が死因とされている。彼は南米出身の初めての教皇であり、カトリック教会の最高指導者として、約13億人の信者を率いてきた。
フランシスコ教皇は、2013年3月に教皇に選出されて以来、宗教間対話や貧困問題、環境保護などの社会問題に積極的に取り組んできた。特に、彼は「最も貧しい人々のために生きる」という信念を持ち、教会の近代化を目指して努力した。教皇は、移民や難民の権利を擁護し、気候変動に対する意識を高めるためのメッセージを発信し続けた。
彼の死は、カトリック教会にとって大きな損失であり、今後の教会の方向性についての議論が始まることが予想される。教皇の死去を受けて、新しい教皇を選出するための「コンクラーベ」が行われる予定である。現在、252人の枢機卿が存在し、そのうち138人が新教皇の選出に投票する資格を持っている。
フランシスコ教皇は、2月中旬から1カ月以上にわたりローマの病院に入院しており、呼吸器の感染症と肺炎の治療を受けていた。退院後は徐々に公務を再開していたが、21日午前7時35分にバチカンのカサ・サンタ・マルタで息を引き取った。彼の死は、世界中のメディアで速報され、多くの追悼の声が寄せられている。
教皇フランシスコは、特に2019年に日本を訪問した際に、広島と長崎で核兵器の廃絶を訴えたことでも知られている。彼の教皇としての業績は、宗教的な枠を超えて、社会全体に影響を与えるものであった。彼の死去は、信者だけでなく、広く社会においても大きな影響を及ぼすことになるだろう。

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