資生堂、520億円の赤字見通しを発表—米国事業の減損損失が影響

※本サイトはプロモーションが含まれています
※本サイトはプロモーションが含まれています
Stock

資生堂は10日、2025年12月期の連結最終損益が520億円の赤字になる見通しを発表しました。これは、前期の108億円の赤字から大幅に悪化し、従来予想の60億円の黒字から一転しての赤字修正となります。この赤字は、過去最大のものであり、2001年3月期の450億円の赤字を超える見込みです。

主な要因は、米国事業における468億円の減損損失です。資生堂の傘下にある米スキンケアブランド「ドランク・エレファント」の業績不振が続いており、米国市場での収益性が低下しています。このブランドは2019年に約900億円で買収されましたが、新興ブランドとの競争が激化し、2024年には生産トラブルによる供給混乱が顧客離れを引き起こしました。

また、資生堂は8月に米子会社の1割超にあたる300人の人員削減を発表しており、今回本社で約200人の追加削減を行うことも明らかにしました。

売上高は前期比3%減の9650億円を見込んでおり、従来予想の9950億円を300億円下回る見込みです。本業のもうけを示すコア営業利益は微増の365億円と据え置かれています。

さらに、2025年1〜9月期の連結決算では、最終損益が439億円の赤字(前年同期は7億5400万円の黒字)となり、売上高は前年同期比4%減の6938億円、コア営業利益は10%増の300億円でした。

資生堂は今後の戦略として、ブランド価値の最大化とコスト最適化を進め、2025年12月期までの年平均売上成長率をプラス2〜5%、コア営業利益率を10%以上とする目標を掲げています。

PR
moomoo証券