不正会計が発覚した人工知能(AI)開発企業のオルツは、2025年8月31日付で東京証券取引所グロース市場からの上場廃止が決定しました。最終取引日は8月29日で、オルツの株価は前日比横ばいの5円で取引を終えました。これにより、同社の時価総額は約1億8100万円にまで落ち込みました。オルツは2024年10月に新規上場したばかりで、わずか10カ月余りでの退場となります。
オルツの不正会計は、売上高の過大計上が主な問題であり、特に議事録作成ソフト「AI GIJIROKU」の売上の約80%から90%が架空計上されていたことが明らかになりました。これにより、同社は2025年4月に第三者委員会を設置し、調査を行った結果、不正の実態が浮き彫りになりました。上場時の公開価格は540円であり、現在の株価はその100分の1以下にまで下落しています。
この事件は、オルツの経営陣が関与したとされ、広告会社との共謀による循環取引が行われていたことが報告されています。これにより、オルツは新規上場申請時に虚偽の情報を記載し、上場承認を得ていたことが問題視されています。上場廃止に伴い、個人投資家からの損害賠償請求も予想されており、今後の法的手続きが注目されています。
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