日本生命保険から三菱UFJ銀行に出向していた社員が、同行の内部情報を無断で持ち出していた問題が明らかになりました。この件に関して、日生が社内調査を開始した直後の2025年7月、営業部門が取得した情報の保存先フォルダーを削除していたことが報じられています。これは証拠隠滅を図った可能性があるとされています。
問題の詳細
出向者は2024年春に、三菱UFJ銀行が代理店として取り扱う保険商品の販売戦略などが記載された内部資料を無断で持ち出し、日生の金融法人部に送付しました。この部門では、資料に「逆流厳禁」という印をつけて秘密裏に共有し、営業活動に利用していたことが確認されています。
証拠隠滅の疑い
朝日新聞が7月10日に事実関係を確認したところ、日生は関係者の聞き取りを経て14日までに事実を確認しましたが、その翌日の7月11日には、金融法人部の関係者がこのフォルダーを削除したとされています。これは取材や社内調査を察知し、取得情報の隠蔽を図ったものと考えられています。
この問題は、日生の営業部門が複数の内部情報を長期にわたって無断で取得し、管理していたことを示しており、業界全体に波及する可能性があります。
![]() | ![]() |