富士急行が続伸し、一時前日比213円(10.02%)高の2337円と、およそ1カ月ぶりの高値を付けた。この急伸の背景には、アクティビスト(物言う株主)として知られる米ダルトン・インベストメンツ系の英投資ファンド、ニッポン・アクティブ・バリュー・ファンド(NAVF)が富士急行の大株主に浮上したことがある。
株価上昇の要因
NAVFは富士急行株式を取得した目的について、「株価が過小評価されており、魅力的な投資機会であると考えて株式を取得、長期的に保有する」と説明している。さらに、非公開化やスピンオフを含むすべての経営戦略の可能性を示唆しており、これが市場でポジティブに受け止められた。
株価は底値圏から戻り足が鮮明で、6連騰と気を吐いている。25日移動平均線は下向きながら、5日線と25日線のゴールデンクロスが接近しており、テクニカル面でも改善の兆しが見られる。
ダルトン・インベストメンツの動向
ダルトン・インベストメンツは、1999年のアジア金融危機を機に設立された米ロサンゼルス拠点の投資運用会社で、日本株を中心にアジア株式市場への長期投資に特化している。2025年12月末時点の運用資産は約57億ドルに上る。
同社はこれまでもフジ・メディア・ホールディングス(HD)に対して積極的な株主提案を行ってきた実績がある。フジ・メディアHD株を7.51%保有する大株主として、独自の取締役候補12人を株主提案するなど、企業価値向上に向けた積極的なエンゲージメント(対話)を展開している。
富士急行の事業環境
富士急行は、富士山麓を中心に運輸業、レジャー・サービス業(富士急ハイランド)、不動産業などを展開する企業である。2026年3月期は3期連続で最高益を更新する見通しであり、インバウンド需要の取り込みが業績をけん引している。現在の利益の5割以上を運輸業が稼ぎ出しており、富士山の世界遺産登録(2013年)以降、インバウンド需要を確実に取り込んできた。
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