IHIは、2027年度にマレーシアでアンモニアを100%使用した火力発電設備を稼働させることを発表しました。このプロジェクトは、現地の国営石油ガス会社ペトロナスの子会社との協力契約に基づいており、同社の事業所内に設置される予定です。IHIが開発した出力2000キロワット(600〜700世帯相当)の小型ガスタービンが導入され、商用運転が開始されれば、世界初のアンモニア専焼発電設備となります。
・プロジェクトの背景と目的
このプロジェクトは、燃焼時に二酸化炭素(CO2)を排出しないアンモニアを燃料とすることで、天然ガスの代替としての普及を目指しています。IHIは、これまでに神奈川県と兵庫県でアンモニア専焼のガスタービンの試験を行っており、2025年度には4カ月間の連続稼働を通じて耐久性を確認する予定です。
・技術的な挑戦と展望
アンモニアは天然ガスに比べて燃焼しづらく、大気汚染物質の発生を抑えることが難しいため、技術的な課題も存在します。しかし、IHIはこれらの課題を克服し、アジアを中心にアンモニアのバリューチェーンを拡大することを目指しています。具体的には、再生可能エネルギーを用いて生産された「グリーンアンモニア」を利用し、将来的にはアンモニアのみを燃料とする発電タービンの実用化を進める計画です。
このプロジェクトは、マレーシア政府の脱炭素化政策にも貢献するものであり、アジア地域におけるクリーンエネルギーの普及に寄与することが期待されています。IHIは、今後もペトロナスグループと連携し、持続可能なエネルギーソリューションを提供していく方針です。

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