米国の仮想通貨市場では、2025年分の取引から新たな税務報告様式「1099-DA」が運用されることになりました。この制度は内国歳入庁(IRS)が導入したもので、ブローカーは顧客の売却代金を報告する義務を負います。しかし、取得価額の報告が不完全な場合が多く、納税者が自ら計算を行わないと多額の過払いが発生するリスクが指摘されています。
具体的には、従来の運用ではビットコインやイーサリアムを複数の取引所や自己管理型ウォレット間で移動させた場合、売却先のブローカーは購入価格を正確に把握できません。IRSの指針によれば、2025年中の売却分については取得価額の報告は原則として任意ですが、2026年1月1日以降の取得分からは報告が厳格化されます。
一部の専門家は、取得価額の不備が利益の過大申告を招き、不当な税負担につながる可能性があると警鐘を鳴らしています。IRSは、情報提供書類と確定申告書の内容に齟齬がある場合、自動照合システムを通じて「CP2000」などの通知を送付する体制を整えています。この新しい報告制度により、今後10年間で約280億ドルの税収増が見込まれています。
国際的にも透明性が向上しており、欧州連合(EU)の「DAC8」や経済協力開発機構(OECD)の報告枠組みも順次施行される予定です。納税者は自己の取引記録を厳密に管理し、フォームの数値が不完全な場合でも自力で正しい利益を算出しなければなりません。

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