20日午後6時、自民党の高市早苗総裁と日本維新の会の吉村洋文代表は、連立政権樹立に向けた合意文書に署名しました。この合意により、21日に行われる総理大臣指名選挙で高市氏が選出される見通しが強まっています。
合意の主要内容
- 議員定数削減: 自民党と維新は、衆議院議員の定数を1割削減することを目指し、臨時国会で法案を提出することに合意しました。これは維新が強く求めていた項目です。
- 企業・団体献金の廃止: 維新は企業・団体献金の禁止を求めていましたが、自民党との協議の結果、2027年9月までに結論を得るための協議体を設置することに合意しました。これは事実上の棚上げとなる可能性もあります。
- 食料品の消費税率ゼロ: 維新が求める食料品の消費税率を2年間ゼロにする案については、今後の協議を継続することが決まりました。
- 副首都構想: 維新が提案した副首都構想についても、協議体を設置し、法制化を目指すことが合意されました。
高市総裁の受け入れた要求
高市総裁は、維新の要求に対して一定の妥協を見せ、特に議員定数削減や社会保障改革については合意に至りました。しかし、企業・団体献金の廃止や消費税ゼロについては、具体的な期限を設けずに協議を続ける形となったため、維新側からは不満の声も上がっています。
今後の展望
高市政権が誕生することで、維新の政策が実現する可能性が高まりますが、連立政権の安定性や政策実行に向けた課題も残っています。特に、維新が閣外協力にとどまることで、政権運営における責任の重さがどのように影響するかが注目されます。

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