石破茂首相は29日、都内で開催された「日印経済フォーラム」において、日本企業がインドで自動車などを生産し、世界市場へ輸出する流れを進める意向を表明しました。首相は、両国の企業が連携し、「強靱なサプライチェーンの構築を進める」ことの重要性を強調しました。
来日中のインドのモディ首相も同フォーラムに出席し、「インドで製造し、世界のために生産する挑戦をしていただきたい」と呼びかけ、日本企業の投資拡大を歓迎しました。
石破政権は、8月に開催されたアフリカ開発会議（TICAD）で「インド洋・アフリカ経済圏イニシアチブ」を打ち出しており、インドから中東、アフリカを結ぶ物流の整備を通じて、工業製品や鉱物資源の供給網を発展させる構想を掲げています。
石破首相は、日本の自動車各社がインドでの投資を進めていることを紹介し、モディ首相の製造業振興のスローガン「Make in India for the World」を体現していると説明しました。また、半導体分野でもインドに製造・設計拠点を設ける取り組みを進めていると述べ、東京エレクトロンやルネサスエレクトロニクスなどの企業が投資を進めていることを明かしました。
最後に、石破首相は「不確実性が増す世界経済の中で、信頼できるパートナーと供給網を構築し、経済安全保障を確保することは不可欠だ」と訴え、人的交流の拡大やインフラ開発を含めた長期的な協力の重要性を強調しました。
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