25日のニューヨーク外国為替市場では、円相場が反発し、1ドル=156円00〜10銭で取引を終えました。これは前日比で85銭の円高・ドル安となります。この動きは、米経済指標の下振れが影響し、利下げ観測が強まったことが背景にあります。特に、米長期金利が低下したことが円買い・ドル売りを誘発しました。
具体的には、11月の米消費者信頼感指数が88.7と市場予想の93.2を下回り、低下しました。また、ADPが発表した民間部門の雇用者数のデータも、8日までの4週間で週平均1万3500人減少し、労働市場の先行きに対する不透明感を強めました。さらに、9月の米小売売上高が前月比0.2%増と市場予想の0.3%増に届かず、卸売物価指数（PPI）もインフレの加速を示さなかったことが影響しています。
これらの経済指標の結果を受けて、米連邦準備制度理事会（FRB）のメンバーからは、12月の連邦公開市場委員会（FOMC）での利下げを支持する発言が相次いでいます。特に、次期FRB議長の候補としてケビン・ハセット氏が浮上しており、彼がトランプ大統領の金利引き下げ方針をFRBに持ち込む可能性があるとされています。
円相場は、対ユーロでも反発し、1ユーロ=180円45〜55銭で取引を終えました。ユーロは対ドルで続伸し、1ユーロ=1.1565〜75ドルで取引を終えました。米指標が市場予想を下回ったことで、ユーロ買い・ドル売りが進んだことも影響しています。
このように、米経済指標の低調さが円相場に影響を与え、今後の為替市場における動向が注目されます。
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