ポスト石破は小泉進次郎か 岸田前首相は再登板見据え“キングメーカー”に

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石破茂首相(自民党総裁)が突然の退陣を表明したことで、永田町には大きな衝撃が走った。石破氏は参院選で与党が大敗した責任を取る形で身を引いたとされるが、その決断は与党内に波紋を広げ、ただちに次期総裁選へと関心が移った。総裁選は事実上の首相選びでもあり、「ポスト石破」をめぐる争いは早くも本格化している。

小泉進次郎氏、出馬明言せずも“既定路線”の見方強まる

最有力候補と目されるのが小泉進次郎農林水産相だ。8日、小泉氏は農水省で記者団から出馬の意向を問われた際、「党の分裂が修復するように、一致結束できる環境をつくることが大事だ。自分がそのために何ができるのかを考えて判断したい」と語り、出馬を明言しなかった。だが、党関係者は「参院選大敗直後の7月下旬から水面下で準備は進められてきた」と証言しており、立候補は時間の問題との見方が支配的だ。
小泉氏は過去の総裁選で初出馬し、石破氏・高市早苗氏に次ぐ3位を獲得した経験を持つ。告示6日前に出馬表明し、9人中6番目のタイミングで名乗りを上げながら健闘を見せた経緯もあり、「今回こそ本命」との声が強い。

岸田・菅・麻生の“三人組”が小泉氏を支援か

永田町で大きな注目を集めているのは、首相経験者による支援の動きだ。石破氏に退陣を促したとされる菅義偉副総裁、岸田文雄前首相、麻生太郎最高顧問の3人が、小泉氏支持で足並みをそろえつつあるとの観測が広がっている。
とりわけ焦点となっているのは岸田氏の動向だ。岸田氏は以前から「首相返り咲き」を視野に入れているとされるが、就任からわずか1年での再登板は「時期尚早」との見方が党内に強い。さらに、直近の総裁選では決選投票で石破氏を支援しており、自ら出馬すれば立場の一貫性が問われることになる。こうした事情から、今回はあえて身を引き、裏方に回って“キングメーカー”として影響力を発揮しようとしているとみられている。

林芳正官房長官も出馬へ 旧岸田派の複雑な構図

旧岸田派の有力者である林芳正官房長官も、総裁選への出馬の意向を固めた。林氏は外交・安全保障政策に精通し、首相候補としての実力を評価する声も根強い。しかし岸田氏がどの程度支援に回るかは不透明だ。
党内関係者によれば、林氏は古賀誠元幹部からの厚い信頼を受けていたものの、当時は参院議員だったため派閥のトップにはなれなかった経緯がある。結果として派閥の長には岸田氏が就任し、その後の関係は必ずしも円満とは言えない。こうした過去の経緯から、旧岸田派内には複雑な感情が残っており、総裁選での動きが注目される。

麻生氏は「最後の総裁選」で影響力誇示か

85歳を迎えた麻生太郎最高顧問も、今回の総裁選を「最後の大舞台」と意識しているとみられる。前回の総裁選では高市早苗前経済安保担当相を支援したが、結果は及ばず。党関係者は「麻生氏は連敗だけは避けたいはずだ。最後の総裁選と言われているだけに、影響力を誇示しようと必死になるだろう」と語る。
麻生氏はかつて総理大臣を務めた経験を持ち、派閥政治の象徴的存在でもある。今回も水面下で支持拡大に動くと見られ、候補者の命運を左右する「キングメーカー」の一人として存在感を発揮しそうだ。

若手候補と旧勢力のせめぎ合い、総裁選は旧態依然?

表向きには小泉進次郎氏をはじめとする“若手候補”の台頭が注目を集めるが、その背後では歴代首相経験者や派閥領袖らが活発に動いている。永田町では「顔ぶれは新鮮でも、中身は旧態依然の総裁選」との冷めた声も聞かれる。
次期総裁が首相に直結するとは限らない情勢の中、候補者自身の政策や発信力だけでなく、背後に控えるキングメーカーたちの思惑が勝敗を決める可能性が高い。石破首相退陣後の総裁選は、若手とベテラン、改革と旧来の派閥政治が交錯する典型的な権力闘争となりそうだ。

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