2024年の世界車載電池市場：CATLが圧倒的首位を維持

韓国の調査会社SNEリサーチが2月13日に発表したデータによると、2024年の中国を除く世界の車載電池搭載量において、中国の寧徳時代（CATL）が圧倒的な首位を維持し、97.4ギガワット時（GWh）を記録しました。CATLの市場シェアは27%に達し、他の競合を大きく引き離しています。CATLは、技術革新や生産能力の拡大を進めており、特に新エネルギー車（NEV）の需要が高まる中で、その優位性をさらに強化しています。CATLの成功は、電気自動車市場の成長と密接に関連しており、今後もその影響力を維持することが期待されています。

LGエナジーソリューションの順位変動

2位には韓国のLGエナジーソリューションがランクインしましたが、これまでの首位の座をCATLに明け渡す結果となりました。2023年にはCATLをわずか0.1GWh差でリードしていたLGエナジーソリューションですが、2024年には8.6GWh差でCATLに後れを取る形となり、市場シェアは27.5%から24.6%に減少しました。この変動は、LGエナジーソリューションにとって大きな痛手であり、今後の戦略が問われるところです。特に、競争が激化する中で、技術革新や新製品の投入が求められています。LGエナジーソリューションは、今後の市場での競争力を取り戻すために、さらなる投資と研究開発が必要です。

韓国企業の躍進

韓国からは、3位にSKオン（シェア10.8%）、5位にサムスンSDI（8.2%）が入っており、韓国企業の存在感が際立っています。SKオンは前年比での成長が著しく、特に電気自動車向けのバッテリー市場でのシェア拡大が期待されています。SKオンは、技術革新や生産能力の向上に注力しており、今後の市場での競争力が期待されています。一方、サムスンSDIも安定した成長を見せており、特に高性能バッテリーの開発に力を入れています。韓国企業は、今後も競争力を維持し、さらなる成長を目指すために、技術革新や市場戦略の強化が求められます。

日本企業の状況

日本からは、4位にパナソニック（9.7%）、9位にトヨタとパナソニックの合弁会社であるプライムプラネットエナジー＆ソリューションズ（PPES）（2%）がランクインしました。パナソニックは、電池技術の革新を進めており、特に電気自動車向けの高性能バッテリーに注力しています。パナソニックは、持続可能なエネルギーソリューションを提供するために、リサイクル技術や新素材の開発にも取り組んでおり、今後の成長が期待されます。PPESは、トヨタとの協力により、電気自動車市場での競争力を高めることを目指しています。日本企業は、技術革新と市場ニーズに応じた製品開発を進めることで、競争力を維持しようとしています。

テスラの初のトップ10入り

米国のテスラも、シェア2.2%で7位にランクインし、初めてトップ10入りを果たしました。テスラの電池技術は、今後の電気自動車市場において重要な役割を果たすと期待されており、特に自社製バッテリーの開発が進む中で、さらなる成長が見込まれます。テスラは、バッテリーの生産効率を向上させるための新しい製造プロセスを導入しており、これによりコスト削減と性能向上を図っています。テスラの成功は、他の自動車メーカーにも影響を与え、業界全体の技術革新を促進する要因となるでしょう。

中国メーカーの競争力

CATLは、SNEリサーチが2月11日に発表した2024年の世界の車載電池搭載量でも8年連続で首位に輝いており、新エネルギー車（NEV）の販売台数が最も多い中国市場での強みを活かしています。中国メーカーは、技術革新や生産能力の拡大を進めており、特にCATLは海外市場でも競争力を高めています。中国の電池メーカーは、コスト競争力や生産効率の向上を図ることで、グローバル市場でのシェアを拡大しています。今後も中国メーカーの影響力が増す中で、他国の企業は競争力を維持するために、さらなる技術革新や戦略的提携が求められるでしょう。

結論

2024年の世界車載電池市場は、CATLが引き続きリーダーシップを発揮し、韓国や日本の企業も競争に参加しています。各企業の戦略や技術革新が市場の競争をさらに激化させる中、今後の動向に注目が集まります。特に、電気自動車の需要が高まる中で、車載電池市場の成長は今後も続くと予想され、各社の競争が一層激化することが見込まれます。企業は、持続可能なエネルギーソリューションを提供するために、技術革新や市場ニーズに応じた製品開発を進めることが求められています。