ソニー銀行は2025年5月6日、富士通と共同で開発した新しい勘定系システムを稼働させました。このシステムは、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のパブリッククラウド上で動作し、銀行業務のデジタル化を進める重要なステップとなります。
システム移行の背景
ソニー銀行は2011年からクラウド導入を検討し、2013年から段階的にAWSへの移行を開始しました。これにより、インフラコストを最大60%削減し、システムの可用性を向上させることに成功しました。新システムは、単なるクラウドへの移行ではなく、クラウドネイティブなアーキテクチャを採用しており、マイクロサービス化により柔軟な機能拡張が可能です。
新システムの特徴
- マイクロサービスアーキテクチャ: 新勘定系システムは、各機能をマイクロサービスとして実装し、迅速な新商品・サービスの提供を実現しています。
- API連携: オープンAPIを通じて外部システムとの連携が容易になり、フィンテック企業との協業が促進されます。
- CI/CDパイプライン: AWSのサービスを利用した継続的インテグレーション/継続的デプロイメントにより、開発プロセスが効率化されています。
環境への配慮
新システムの導入により、ソニー銀行はCO2排出量を大幅に削減し、環境への配慮も強化されています。具体的には、消費電力量の約80%を削減し、持続可能な運営を目指しています。
今後の展望
ソニー銀行は、今後もAWSを活用して新技術の導入やサービスの拡充を進め、顧客ニーズに応える先進的な金融サービスを提供していく方針です。特に、Web3や生成AIなどの新技術を取り入れることで、さらなるビジネスアジリティの向上を目指しています。

![]() |