2024 年にドナルド・トランプが再選して以来、世界情勢は急速に変化している。
その裏側でいま何が起きているのか。
昨年「トランプに最も近い日本人」として話題になった弘明氏が語る“内部の視点”は、一般のメディア報道ではほとんど触れられていない。
本動画では、トランプ政権の狙い・ディープステート（DS）との構造的対立・日本政治への影響を解説している。
世界を揺るがす権力構造とは何か
現代の国際社会は、国家同士の表向きの対立以上に、金融機関、報道機関、軍産複合体、情報機関、司法ネットワークといった複数の権力層が複雑に絡み合う構造のうえに成り立っています。これらの勢力は国境を超えて結びつき、世論の形成や資金の流れ、国際紛争の方向性にまで影響を及ぼしてきました。
特に金融分野では、中央銀行や国際投資ファンドを中心とした金融権力が世界経済を左右し、その延長線上でメディアの報道姿勢や政治判断にも影響が及びます。軍事・安全保障の領域でも同様で、特定の勢力が軍事行動や外交戦略を後押しし、長年にわたり“戦争が常態化する構造”を維持してきました。情報機関や司法もまた、この巨大な力の一部として機能し、国家権力とは独立した巨大な意思として存在してきたと言えます。
こうした複合的な権力構造は、一般の人々が目にするニュースや政治判断の裏側で動き続け、表向きの政府よりも強い影響力を持つことさえあります。しかし近年、その構造に亀裂が入り始め、これまで当たり前とされていた国際秩序の前提が揺らぎつつあります。
世界で進む“金融覇権の再編”
各国で進む関税政策の変化は、単なる経済摩擦ではなく、金融覇権の再編という大きな文脈の一部として理解できます。関税強化は国内産業の保護という分かりやすい目的だけでなく、国家財政を強化し、外部の金融機関に依存しない経済運営へ向かうための手段でもあります。
国家が関税収入を拡大すれば、中央銀行からの借入依存が下がり、財政主導で経済政策を展開しやすくなります。これは、金融機関の力が弱まることを意味します。関税収入が巨額になれば、給付や減税といった直接的な国民還元も可能になり、金融支配構造が揺らぎ始めます。
さらに、関税政策の背景には、国際的な供給網を見直し、自国主導の経済圏を確立しようとする流れがあります。製造から供給、資金調達までを国家主導の枠組みへ戻す“巻き戻し”が起きており、これは従来の国際金融勢力にとっては大きな脅威になります。
こうした傾向は特定の国に限らず、世界各地で同時進行しており、金融覇権をめぐる力関係が大きく変わりつつあることを示しています。
国際政治の再編
国際政治では、メディアが伝える情報と、実際に水面下で起きている力学が必ずしも一致しません。報道で悪役にされる人物が、必ずしも世界秩序の破壊者とは限らず、逆に長年維持されてきた既得権益構造を脅かす存在である場合もあります。
政治指導者同士の対立関係も、表向きの印象と実際の協力関係が必ずしも一致しません。大国間の緊張が強調される一方で、エネルギー・金融・安全保障の分野では水面下で協調が進むことがあります。表の外交劇よりも、裏側で動く構造変化こそが実態を大きく左右します。
この数年は、特に報道の“物語化”が強まり、国際政治があたかも善悪二元論で語られる傾向が見られます。しかし実際には、国家主導の秩序を取り戻そうとする動きと、従来のグローバル構造を維持したい勢力の衝突という、より複雑な対立が存在しています。
国際政治の不安定化、世界的な選挙波、急激な通貨変動、情報空間の分断といった現象は、その背後にある“構造の揺らぎ”の表れです。世界は今、報道だけでは読み切れない深い変化の渦中にあります。
日本政治にも迫る大再編
世界で権力構造の変化が起きているなか、日本政治も例外ではありません。与野党を問わず、保守とリベラルが混在する現在の政党構造は限界を迎えつつあり、政策判断の一貫性を欠く場面が増えています。
自民党内部でも、国家観を重視する保守層と、グローバル志向の現実路線を重視するリベラル層が共存しており、重要政策の判断で意見が衝突することが少なくありません。これが結果として政策実行力の低下を招き、国民の政治不信にもつながっています。
今後は、
- 保守思想を軸に国家戦略を重視する勢力
- リベラル路線を基盤に国際協調を重視する勢力
という形での再編が進む可能性があります。
すでに一部の新興政党や地域政党が勢力を伸ばし、既存政党が持っていた“固定化された構造”に風穴を開け始めています。
日本政治の本格的な再編が実現すれば、外交方針、経済政策、安全保障、エネルギー戦略などが一貫性を持って進められる可能性が高まります。世界の激しい変化に対応するためには、日本もまた“構造のアップデート”が求められています。
結論
世界は今、金融・情報・政治の三つの領域で急速な変化を迎えています。これまで支配的だった国際構造が揺らぎ、各国が主導権を取り戻そうとする動きが強まっています。この変化は、国際政治だけでなく日本国内の政治構造にも波及し、今後数年で大きな再編が起きる可能性があります。
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