2025年6月13日、年金改革関連法が参議院本会議で自民、公明、立憲民主の賛成多数により可決され、成立しました。この法案は、5年ごとに行われる年金の財政検証を受けて制度を見直すもので、主に以下の内容が盛り込まれています。
- 厚生年金への加入拡大: パートや短時間労働者が厚生年金に加入しやすくなるよう、「年収106万円の壁」と呼ばれる賃金要件を撤廃します。これにより、より多くの労働者が年金制度に参加できるようになります。
- 基礎年金の底上げ: 厚生年金の積立金を活用して基礎年金の給付水準を底上げする措置が盛り込まれています。特に、就職氷河期世代以降の低年金に陥ることを防ぐための対策が強調されています。
- 高所得者の保険料引き上げ: 高所得の会社員に対して厚生年金の保険料を引き上げることが定められています。これにより、将来的に受け取る年金額も増加する見込みです。
- 高齢者の厚生年金拡充: 働く高齢者に対する厚生年金の拡充策も含まれており、在職老齢年金の減額基準を引き上げることで、働く高齢者の経済的負担を軽減する狙いがあります。
この法案の成立は、年金制度の持続可能性を高め、将来世代の年金水準を確保するための重要なステップとされています。今後の社会経済状況を見極めながら、さらなる制度の見直しが進められることが期待されています。
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