BitMEX創業者で著名トレーダーのアーサー・ヘイズ氏が、保有していたアルトコインを大量売却した可能性があることが報じられました。ヘイズ氏は先日まで長期保有に強気な予想を示していましたが、最近の市況を受けて弱気に転じた模様です。
Lookonchainの報告によると、ヘイズ氏は以下のアルトコインを売却したとされています:
- イーサリアム(ETH):82万ドル相当
- エセナ(ENA):65.1万ドル相当
- Lido DAO(LDO):48万ドル相当
- アーベ(AAVE):28.9万ドル相当
- ユニスワップ(UNI):20.1万ドル相当
さらに、彼は数時間前にも160万ドル相当のイーサリアム、約73.3万ドル相当のエセナ、約12.4万ドル相当のETHFIを売却しており、総額は500万ドル(約8億円)に達しています。
オンチェーン分析プラットフォームのグラスノードは、イーサリアムのベテラン投資家による売りが2021年2月以来の高水準に達していると報告しています。ビットマインのようなトレジャリー企業が下落局面でも買い増しを続けている一方で、イーサリアムは過去5日間で11%、過去1か月で21%下落しています。
グラスノードは、ビットコインとトップ500アルトコインの供給量のうち利益が出ている分を比較した結果、アルトコインについては供給量の約5%しか利益が出ていない状況で、投げ売り相場の領域にあると分析しています。
一方、ビットコインの利益も急激に減少し始めていますが、アルトコインとの間には乖離があると指摘されています。このような状況は過去のサイクルでは見られなかったとされています。
キャッスル・アイランド・ベンチャーズのパートナー、ニック・カーター氏は、現在の仮想通貨市場は他の部門に遅れを取っており、「忘れ去られた子供」のような存在であると述べています。彼は、個人投資家がデータセンター、量子コンピューター、レアアース関連銘柄に注目していることを指摘し、仮想通貨が特別な要因からではなく、疲弊と注目や買い手の不足、長引くトレジャリー企業の調整によって下落傾向にあると述べています。
また、仮想通貨市場の「4年サイクル」という概念は時代遅れであり、今後は実際に価値を提供することが必要だと意見しています。
短期的な市場要因については、bitbankのアナリスト長谷川氏が、米国における10月25日までの4週間の民間企業人員削減数が市場予想を下回っており、景気後退懸念からリスクオフムードが強まっていることを指摘しています。さらに、米ハイテク株の軟調につられてビットコインも下落しているが、再び売られ過ぎの水準にあると分析しています。

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