自動車部品メーカーのイクヨは2026年6月17日、同業の河西工業の株式取得目標を引き上げると発表した。2027年3月末までに保有比率を約29%とする方針で、現在の保有比率は約11.6%である。
取得目標の変更経緯
イクヨは2026年4月、当時約4.8%だった保有比率を同年9月末までに約15%に引き上げると発表していた。しかし、その後の事業環境の変化や協議の進展などを踏まえ、目標を約29%に上方修正した。将来的には河西工業を持ち分法適用会社にすることを視野に入れている。
イクヨは、両社の生産技術や経営資源の統合を一段と進め、国内外市場での生産・販売の相乗効果を高めることが、中長期的な企業価値向上に不可欠と判断したと説明している。
河西工業の反応
河西工業は同日、イクヨから「アライアンスおよび事業連携について提案を受けていることは事実」とした上で、「当社として賛同または両社間で合意している事実はない」と発表した。また、イクヨの持ち株比率上昇は経営戦略や株式の流動性に影響を及ぼしかねないとして、「当社取締役会として慎重に対応する必要があると認識している」と述べている。
河西工業の状況
河西工業は日産自動車系の部品メーカーで、自動車内装品を手掛けている。財務環境が悪化し、日産が2024年に出資して筆頭株主となった。日産の持ち株比率は2026年3月末時点で約13%だった。計画通りにイクヨの取得が進めば、イクヨの保有比率が日産を上回る可能性がある。
河西工業は日産の販売不振などに加え、連結会計処理の誤りなど経営上の混乱も重なり、2025年3月期まで6年連続の最終赤字となっていた。
イクヨのM&A戦略
イクヨは2025年に同業のタマダイ(神奈川県開成町)を子会社化するなど、M&A(合併・買収)を積極化している。今回の河西工業株の追加取得も、こうした成長戦略の一環とみられる。
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