タイ政府、日本の新制度「ESD」に基づく労働者派遣で協力覚書

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出入国在留管理庁は2026年6月4日、外国人の技能実習に代わり2027年4月に始まる新たな就労制度「育成就労」について、日本がタイ政府と協力覚書(MOC)を交わしたと発表しました。これは、同制度を巡り人材を送り出す側の国と覚書を結ぶ初めてのケースです。

政府は育成就労の外国人に関し、同様の協力覚書を結んだ国からのみ受け入れる方針で、2026年度中に他の国とも覚書を作成する予定です。日タイ両国は協力し、高額な手数料を徴収するといった不正な仲介業者を排除する仕組みを整えるとしています。

育成就労制度の概要

育成就労制度は、日本の人手不足分野における人材の育成・確保を目的とする外国人材の受け入れ制度です。技能実習制度が「技能移転による国際貢献」を目的としていたのに対し、育成就労制度は「日本の人手不足分野における人材の育成・確保」を目的としています。

主な特徴は以下の通りです:

  • 施行日は2027年4月1日
  • 外国人材を3年間の育成期間で特定技能1号の水準にすることを目標
  • 就労開始時の日本語能力要件が新たに設定
  • 本人意向による転籍が一定の要件のもと認められる
  • 送出国との間で二国間取決め(MOC)を作成し、不当に高額な手数料を防止する仕組みを導入

タイとの協力覚書の内容

タイ政府は2026年6月2日の閣議で、育成就労制度(ESD)に基づきタイ人労働者を日本に派遣するための協力覚書案を承認しました。この覚書は、タイ人労働者の技能向上を図るとともに、日本人と同様に労働法や安全基準による保護を受けられるよう定めています。差別的な扱いを防ぎ、適正な雇用環境を確保することが盛り込まれています。

覚書の有効期間は5年で、自動更新されます。また、事業終了後には在日タイ大使館と連携し、労働者とその家族が円滑に帰国できるよう支援する仕組みも設けられます。

今後の展開

政府は育成就労制度において、協力覚書を結んだ国からのみ外国人を受け入れる方針です。2026年度中に他の国とも同様の覚書を作成する予定で、現在技能実習制度でMOCを締結している国々(インド、インドネシア、カンボジア、ベトナム、フィリピン、ミャンマーなど)との間でも、育成就労制度に対応した新たな覚書の締結が進められる見通しです。

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