2026年3月期の連結決算を発表したSBIホールディングスは、純利益が前期比2.6倍の4,275億7,700万円に達し、アナリスト予想を上回る結果となりました。特に、仮想通貨取引所の国内口座数が約1,400万、預託金残高が5兆円を突破したことが注目されています。金商法改正案の閣議決定や申告分離課税への移行方針が固まる中、SBIグループはWeb3領域への本格投資を加速させています。
収益の詳細
SBIグループの暗号資産事業セグメントは、2026年3月期の収益が896億円となり、過去最高益を更新しました。Web3関連事業を含む「次世代事業セグメント」では、バリデータ報酬として取得・保有する仮想通貨に評価益が発生し、収益562億円、税引前利益220億円を達成し、黒字転換を果たしました。
| セグメント名 | 収益 (億円) | 税引前利益 (億円) |
|---|---|---|
| 暗号資産事業 | 896 | – |
| 次世代事業セグメント | 562 | 220 |
ビットバンクとの提携検討
決算発表日に合わせて、国内大手仮想通貨取引所「bitbank」との資本・業務提携に向けた検討が開始されました。SBI VCトレードは、ビットポイントジャパンを吸収合併し、口座数192.2万口座、預かり残高約6,100億円に成長しています。ビットバンク社の口座数96万、預かり残高5,700億円を合算すると、合計預かり残高は約1.2兆円となり、業界首位の規模となる見通しです。
法人向けビジネスの拡大
SBIグループは法人向けビジネスも拡大しています。企業がBTCなどを財務戦略として保有する仮想通貨トレジャリー分野では、22社の取引・保管・運用をサポートしています。また、期末時価評価課税の適用除外サービスでは、届け出数ベースで約7割の業界シェアを持っています。
JPYSCとStrium Networkの開発
SBIグループは、オンチェーン金融インフラの整備を加速させています。円建てステーブルコイン「JPYSC」は、Startale Groupが技術開発を主導し、SBI新生信託銀行が発行、SBI VCトレードが流通を担う体制で開発が進んでいます。日本初の信託型ステーブルコインとして、2026年度第1四半期のローンチを目指しています。
また、レイヤー1ブロックチェーン「Strium Network」は、仮想通貨やトークン化株式を含む金融資産のオンチェーン取引に特化した設計となっています。
今後の展望
SBIグループは、個人が自ら判断する「人が選ぶ金融」から「AIエージェントに任せる金融」への構造転換が近い将来起きると予測しています。規制整備が進むシンガポールを拠点とした第2のSBI構想も推進し、グローバル展開に向けた足固めを進めています。
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