タイのピチャイ財務相は、2025年5月14日に新しいデジタル投資トークン「G-Token」を発行する計画を発表しました。このトークンは、2カ月から3カ月以内に発行される予定で、発行額は50億バーツ(約221億円)です。
G-Tokenの概要
- 発行目的: G-Tokenは、国家予算の資金調達手段として活用されますが、厳密には国債ではなく、投資トークンとして位置付けられています。財務相は、これによりより多くの個人投資家がデジタル経済に参加できるようになると説明しています。
- 利回り: G-Tokenの購入者は、100バーツ(約440円)から投資を始めることができ、銀行の預金よりも高い利回りを得ることが期待されています。現在、タイの銀行の預金金利は約1.25%から1.5%であり、G-Tokenはこれを上回る利回りを提供する見込みです。
- テスト発行: ピチャイ財務相は、50億バーツという初期発行規模は市場の反応をテストするためのものであると述べています。G-Tokenは暗号資産(仮想通貨)ではなく、ライセンスのあるデジタル資産取引所で売買される予定です。
デジタル資産の採用
タイでは、デジタル資産の採用が進んでおり、特に米国のトランプ政権が仮想通貨を推進する中で、デジタル経済への関心が高まっています。今年1月には、タクシン元首相が国債を裏付けにしたステーブルコインの発行を提案し、個人投資家や機関投資家がその購入を可能にすべきだと主張しました。
このように、G-Tokenの発行はタイのデジタル資産市場における重要な一歩となるでしょう。

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