デジタル・アセット・ホールディングスが運営する機関投資家向けブロックチェーン「カントン・ネットワーク」が、約20億ドル(約3,100億円)の企業評価額で約3億ドル(約470億円)の資金調達を目指していることが、ブルームバーグの報道で明らかになった。この資金調達ラウンドは、アンドリーセン・ホロウィッツの暗号資産部門であるa16zクリプトが主導しており、数週間以内に完了する見込みだ。
過去の資金調達を上回る規模
今回の資金調達は、デジタル・アセット・ホールディングスにとって過去の資金調達額を大きく上回るものである。2025年6月には、DRWベンチャーキャピタルとトレードウェブ・マーケッツが主導し、ゴールドマン・サックスやシタデル・セキュリティーズ、DTCCなどが参加したラウンドで1億3,500万ドルを調達している。また、2025年12月にはBNYメロン、ナスダック、S&Pグローバル、iキャピタルから5,000万ドルを調達していた。
カントン・ネットワークの特徴
カントン・ネットワークは、金融機関向けに構築されたプライバシー機能を設定可能なレイヤー1ブロックチェーンである。アプリケーションごとに「許可付き(パーミッション型)」または「許可なし(パーミッションレス型)」を設定できるため、金融機関のプライバシーとコンプライアンス要件に柔軟に対応可能だ。取引データの機密性を維持しつつ、複数の関係者間でトークン化された資産のワークフローを行えるように設計されている。
プライバシーの重要性
リード投資家のa16zクリプトは、プライバシーをブロックチェーンの重要な競争優位性の一つとして位置付けている。同社のゼネラルパートナーであるアリ・ヤヒヤ氏は、プライバシー面での課題がグローバル金融の完全なオンチェーン移行にとって大きなハードルであると述べている。
最近の動向
最近のカントン・ネットワークに関する企業の動きとして、ビザが25日に大手決済企業として初めてスーパーバリデータとして参加することを発表した。ビザはネットワークの中核インフラの管理を支援し、カントン・ネットワークの将来に関する意思決定に投票権を持つことになる。
また、みずほフィナンシャルグループは4月に、野村ホールディングスなど合計4社でカントン・ネットワークを利用した日本国債を活用したデジタル担保管理の実証実験を開始すると発表している。さらに、米仮想通貨ETF発行大手の21シェアーズは、カントン・ネットワークの独自トークン「CC」に連動する米国初の現物ETF「21Shares Canton Network ETF(TCAN)」をナスダックに上場している。
カントン・ネットワークは、今後も金融業界における重要なプレイヤーとしての地位を確立していくことが期待されている。

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