2026年4月13日、ニューヨークで開催されたイベントにおいて、トランプ米大統領の最高仮想通貨顧問であるパトリック・ウィット氏は、仮想通貨市場構造法案「クラリティー法案」の成立に向けた合意が最終段階に達したとの認識を示しました。この発表は、複数の海外メディアによって報じられました。
ウィット氏は、かつて「解決不可能」と思われていた主要な論点の多くが解消され、法制化に向けたハードルが大きく下がったことを強調しました。
一方で、法案の最大の焦点となっているステーブルコインの利回り(報酬)提供に関して、全米銀行協会(ABA)は、ホワイトハウスの大統領経済諮問委員会(CEA)が公表したリスク否定レポートに対して異議を唱える分析結果を発表しました。ABAは、報酬付きステーブルコインの普及が地域銀行からの預金流出(デポジット・フライト)を加速させ、地方での融資能力を大幅に毀損する可能性があると警告しています。
背景・問題点
米ホワイトハウスの大統領経済諮問委員会は、8日にステーブルコインの利回り付与に関するレポートを公開しました。このレポートでは、銀行業界が警告する大規模な預金流出リスクを否定し、利回り禁止措置が銀行融資の保護には事実上寄与しないとの定量分析を公表しました。
現在の規制案では、ステーブルコイン発行体が保有者に対して直接利息を支払うことは禁止されていますが、コインベースのような第三者プラットフォームを通じた報酬提供の可否については解釈が分かれています。仮想通貨業界はこうした報酬制限がイノベーションを阻害すると反発する一方で、伝統的金融機関は銀行預金という基盤を脅かす不公平な競争環境であると主張し、激しい議論が続いています。
ホワイトハウスのレポートは、現在の約3,000億ドル規模の市場では銀行融資への影響は限定的であると分析していますが、ABAは市場が1兆ドル規模へ拡大した際のシステミック・リスクを軽視していると批判しています。
ABAの試算によれば、アイオワ州のような単一の州だけでも、預金移動に伴う融資削減額が最大87億ドルに達する可能性があり、地域経済への深刻な副作用が懸念されています。

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