仮想通貨ビットコイン(BTC)は8月20日未明に急騰した。主な背景は、米財務省が超長期国債の買い入れ消却(バイバック)を従来計画の少なくとも2倍に増額する方針を突如発表したことにある。
米財務省の発表と金利低下
米財務省は19日、長期国債の買い戻し規模を1回当たり20億ドルから少なくとも40億ドルに拡大すると発表した。対象は10〜20年物と20〜30年物の区分で、9月9日から開始され、次回のクォータリーリファンディングが予定される11月4日まで実施される。財務省はこの措置を流動性支援と位置付けるが、市場参加者は調達コストに関するメッセージと受け取った。
この発表を受け、米国債市場では長期金利が急低下した。30年債利回りは、2007年以来の高水準である5.337%を付けた後、5.19%まで低下した。長期金利の低下は、利息を生まないビットコインにとって相対的な投資魅力を高める要因となる。金利面からの逆風が後退したことで、ビットコイン市場に資金が流入したと考えられる。
ショートスクイーズによる上昇増幅
加えて、急騰前の価格帯にショートポジションが集中していたことも、上昇幅を拡大させた。価格上昇によって売り方の損失が膨らみ、ショートカバーや強制清算に伴う買い戻しが連鎖的に発生した。
実際、約1時間で10億ドル(約1,600億円)超のビットコイン空売りが清算されたとの報告がある。また、13億ドル規模の仮想通貨ショートスクイーズが発生し、ビットコインは69,749ドルまで上昇した。ビットコインは一時、200日単純移動平均線(SMA)である69,031ドルを上回る場面も見られた。
市場の反応
ビットコインは6%超上昇し68,000ドルの水準を明確に突破した。一時6万9000ドル台後半と、6月上旬以来の高値圏まで浮上した。イーサリアム(ETH)も2200ドル以上に上昇し、5月中旬以来の水準を回復した。
ビットコインの6.44%高は、この日の相場で最大の上昇率であり、株が0.2%しか上がっていないなかでの上昇として、同じ材料に対する感応度の高さが指摘されている。ドル安が進行し、リスク資産に追い風となったことも上昇を支えた。

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