近年、日本各地で「外国資本による土地買収」が問題視されています。特に水源地、自衛隊基地周辺、原発周辺、離島など、国の安全保障やインフラに直結する地域の土地取得は社会的関心が高まっています。その中で注目されているのが、宮崎県串間市の三輪地区周辺で確認された約720ヘクタールに及ぶ大規模な土地取得です。
本件は2022年頃から話題となり、これまで主に北海道で見られた水源地買収の事例が、九州・宮崎県でも確認された点で大きな意味を持っています。
目次
対象地域は国道・県道沿いの山林地帯
問題の土地は、国道222号と県道34号を結ぶ山間部に位置し、大宿り川の水源域に近い森林地帯です。この地域はバス路線が通る生活道路であり、完全な無人地帯ではありません。現地を走行すると、途中までは通常の県道ですが、奥に進むにつれて道幅が狭くなり、集落が途切れ、森林地帯に入ります。
動画の現地調査では、これまで通行可能だった道路が突然「全面通行止め」になっており、現場では工事名目による長期通行止めが確認されています。結果的に、外国資本が買収したとされるエリアへ立ち入ることが困難な状態となっていました。
なぜ水源地の土地買収が問題なのか
水源地は、地域住民の飲料水や農業用水を支える重要インフラです。もし水源が意図的に操作・遮断された場合、生活そのものに深刻な影響を及ぼします。さらに、日本の森林地帯は自衛隊基地や通信施設にも近接しているケースがあり、土地の用途次第では安全保障上のリスクにもなります。
特に指摘されているのが、中国企業による土地取得の可能性です。中国には「国防動員法」が存在し、国外にある企業や個人も国家の要請に応じて協力義務を負うとされています。そのため、単なる民間投資であっても、国家戦略と無関係とは言い切れない構造があります。
日本の土地規制は十分なのか
日本には「重要土地等調査法」があり、水源地や自衛隊周辺などを「重要土地」として調査・規制できる制度が2022年に施行されています。ただし、現行制度では土地取得そのものを禁止することは難しく、主に利用実態の調査や勧告が中心となっています。
また、森林法や都市計画法でも規制は存在しますが、所有権移転そのものを強く制限する仕組みではありません。県条例では「利用目的の届け出」が求められる場合がありますが、その内容は曖昧でも通ってしまう現実があります。
通行止めと土地取得の関係は偶然か
現地では、数か月前まで通行できた県道が突然長期間の全面通行止めとなっていました。公式理由は「工事のため」とされていますが、自然災害の痕跡がないにもかかわらず長期封鎖されている点は、住民の不安を増幅させています。
外国資本が取得したとされるエリアと、通行止め区間がほぼ重なっているため、偶然とは言い切れないとの見方も出ています。ただし、現時点で直接的な因果関係を示す証拠はなく、行政の説明と実態の乖離が課題となっています。
今後、私たちが注目すべきポイント
今後の焦点は、以下の点に集約されます。
・取得した企業の実態と資本関係 ・土地の利用目的(太陽光発電、森林伐採、施設建設など) ・重要土地等調査法の指定対象になるか ・水源管理への影響 ・地元自治体の対応
特に水源地である以上、用途次第では全国的な問題へ発展する可能性があります。自治体レベルでは対応が難しいため、国の関与が不可欠となる事案です。
現地調査の意義
今回の現地訪問では、実際に道路が封鎖され、対象地域に近づけない現実が確認されました。机上の議論だけでは見えない「物理的な変化」が、すでに始まっている点は重要です。今後、通行止め解除後にどのような施設や伐採が進むのか、継続的な監視が求められます。
まとめ
宮崎県串間市の事例は、外国資本による土地取得問題が地方都市や水源地にも広がっていることを示しています。現行法制度では十分に対応できているとは言い難く、今後は土地取得段階での審査強化や透明性の確保が不可欠です。
この問題は一部地域の話ではなく、日本全体の安全保障と資源管理に関わるテーマです。今後も行政の動きと現地状況の両面から注視していく必要があります。

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