29日午前1時33分、鹿児島県の種子島宇宙センターからH2Aロケットの最終号機である50号機が打ち上げられました。この打ち上げは予定通り成功し、搭載されていた地球観測衛星「GOSAT-GW」が無事に分離されました。
H2Aロケットは、24年間にわたり日本の宇宙開発を支えてきた主力ロケットであり、今回の打ち上げで50回目の運用を迎えました。これまでの49回の打ち上げのうち、成功率は98%という高い実績を誇ります。特に、2003年の6号機以外はすべて成功しており、その信頼性は世界的にも評価されています。
搭載された「GOSAT-GW」は、海面水温や温室効果ガスの観測を目的としており、特に台風の進路予測の精度向上に寄与することが期待されています。この衛星は、環境省と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で開発したもので、温室効果ガスの監視を行う重要な役割を担っています。
H2Aロケットは、今後は後継機であるH3ロケットにその役割を引き継ぐことになります。打ち上げ成功の瞬間、種子島宇宙センターでは関係者たちが喜びを分かち合い、H2Aの長い歴史に感謝の意を表しました。

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