ETH財団が量子耐性へ万全の体制

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Crypto

イーサリアム(ETH)財団は2026年3月24日、量子耐性(PQ)セキュリティに関する取り組みをまとめた専用ポータルサイト「pq.ethereum.org」を開設しました。このポータルは、財団内の複数のチームによる8年以上にわたる研究成果を集約したもので、量子コンピュータがもたらす将来的な脅威に備え、ネットワークの対応を本格的に進める姿勢を示しています。

イーサリアムは、数十年ではなく「数世紀」にわたって使える、自律的で頑健なインフラを目指しており、安全性は譲れない要件であると財団は強調しています。特に、量子コンピュータによる公開鍵暗号の破壊に耐えられるよう設計する責任があると述べています。

量子コンピュータは、最終的には所有権の管理や認証、コンセンサスを支える公開鍵暗号を破る可能性がありますが、財団の研究者たちは「暗号学的に意味のある量子コンピュータ」がすぐ近くに迫っているとは考えていません。しかし、分散されたグローバルプロトコルの移行には数年の準備と徹底的な検証が必要であり、脅威が到来する前から対応を始めることが重要だと強調しています。

ポータルサイトには、イーサリアムに関するPQ情報の包括的なレポジトリがあり、PQが各プロトコル層に与える影響やPQロードマップ、開発のための各種リソース、PQに関するFAQなどが掲載されています。

イーサリアムのPQアプローチ

イーサリアムは、PQへの転換を「暗号的柔軟性(cryptographic agility)」の観点から捉えており、ネットワークの安定性を維持したまま、コアとなる暗号プリミティブを更新できる設計を前提としています。また、量子リスクを「プロトコル設計の最先端技術を進歩させる機会」として捉え、それぞれのチームが並行してPQアルゴリズムの形式検証を進めています。

現時点では、どのPQ方式が安全で効率的であり、かつグローバル規模な展開に適しているかが不確実な状況にあるため、イーサリアムでは特定の暗号方式を早々に固定せず、暗号的柔軟性を優先する方針をとっています。これにより、将来的な弱点発見や性能改善に対応できる設計を重視し、性急な移行が新たな脆弱性を生むリスクを回避しています。

PQ対応の取り組みは、複数のレイヤーから構成されています。実行層では、ユーザーが量子耐性のある認証へ移行できるようにすることに重点が置かれています。コンセンサス層では、現在のバリデータ署名方式(BLS)を、ハッシュベースのleanXMSSへ置き換える計画があります。データ層では、PQ対応のブロブ処理などが検討されています。

このように、イーサリアム財団は量子コンピュータの脅威に対抗するための万全の体制を整え、長期的な安全性を確保するための取り組みを進めています。

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