【日本製レトロゲームが人気】物価高のロンドンで販売会盛況

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5万点以上のレトロゲームが一堂に 全国からショップ集結

物価高が深刻なロンドンで、懐かしのレトロゲームを集めた大規模販売会が開かれ、日本製ゲームが再び脚光を浴びている。インフレで生活コストが急上昇するなか、安価で長く楽しめる「過去の名機」が注目を集めている。

イベントはロンドン市内の大型展示ホールで開催され、イギリス全土から集まったゲームショップやコレクターらが46のブースを出店。会場にはおよそ5万点を超えるレトロゲームが並び、オープン直後から多くの来場者でにぎわった。古いカートリッジや本体を懐かしそうに手に取る人々の姿が印象的だ。

中でも人気が集中したのは、日本製の「スーパーファミコン」や「ゲームボーイ」。30年以上前の製品ながら、耐久性や独特のデザイン性、そして“あの時代の手触り”を求めて購入する人が後を絶たない。ロンドン郊外から訪れた男性は「ゲームボーイのカセットをいくつか買いました。箱は無いけれど、たったの1600円。もう一度、子どもの頃に戻ったような気分です」と笑顔で語った。

「高すぎる現代機」への反動 レトロゲームが“現実的な選択”に

イベント主催者のエリオット・スコールズさんは、今回の盛況を次のように分析する。
「いまの最新ゲーム機は本体だけで10万~12万円もするものがあります。物価高で生活費が圧迫されるなか、レトロゲームは手頃な価格で誰でも楽しめる。経済的にも心情的にも“ぴったりの娯楽”なんです。」

イギリスでは近年、インフレ率が依然として高止まりしており、家庭の可処分所得は減少。高額なエンターテインメントよりも、中古市場やアナログ製品を選ぶ消費者が増加している。その背景には、「所有より体験」「最新より本質」を重視する価値観の変化もあるという。

中古市場拡大、日本製品が信頼の象徴に

リサイクルショップやオンライン取引市場でも、レトロゲーム関連商品は取引数が急増している。特に日本製の機器は「壊れにくく、動作が安定している」と高い信頼を得ており、プレミア価格が付くケースも増えている。

さらに、パッケージデザインや音楽、ドット絵の美しさなど、当時のクリエイティブ性も再評価されている。中古品販売を手がける業者は「今の若者はレトロゲームを“古い”ではなく“新しい体験”として楽しんでいる。日本製品は品質の高さから長く愛され続けている」と話す。

懐かしさが経済を動かす “節約の中の豊かさ”を求めて

物価上昇が続くイギリスで、レトロゲームは単なる娯楽を超えた“心の支え”となっている。最新機種のような高性能はなくとも、手に取るたびに当時の思い出がよみがえる——そんな心理的価値が、今の時代にこそ求められているのかもしれない。

会場の片隅で、少年時代に遊んだソフトを手にした中年男性はこうつぶやいた。
「このゲームを見ていると、あの頃の自分を思い出します。お金では買えない“時間”を取り戻した気がします。」

インフレの波が押し寄せるロンドンで、懐かしさと共に息づく日本製レトロゲーム。それは、失われた「ゆとり」と「楽しさ」をもう一度取り戻そうとする、人々の小さな抵抗なのかもしれない。

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