16日午前の東京外国為替市場では、円相場が上昇し、1ドル=150円70〜71銭で取引されている。これは前日17時時点と比べて54銭の円高・ドル安となっており、一時は150円50銭台に達した。円買いの背景には、日米財務相会談に関する思惑が影響している。
加藤勝信財務相は15日、米ワシントンでベッセント米財務長官と会談し、9月に発表された「為替レートは市場において決定されるべきだ」という共同声明の内容を再確認した。この会談を受けて、トランプ米政権が最近の円安・ドル高の進行を懸念しているとの見方が広がり、円買い・ドル売りが増加した。
また、午前10時前の中値決済に向けては、国内銀行の為替担当者から「ややドル不足」との声が聞かれ、国内輸入企業による円売り・ドル買いが見られたため、円は一時的に伸び悩む場面もあった。
円は対ユーロでも上昇し、10時時点では1ユーロ=175円74〜76銭と、同23銭の円高・ユーロ安となっている。ユーロは対ドルでも上昇し、1ユーロ=1.1661〜62ドルと、同0.0026ドルのユーロ高・ドル安で取引されている。

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