著名な起業家・投資家であるピーター・ティール氏が、米NYSEアメリカン上場企業「ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ」(以下、ビットマイン)の株式の9.1%を取得したことが、7月15日付の米証券取引委員会(SEC)への提出書類から明らかになりました。このニュースを受けて、ビットマイン社の株価は一時30%急騰しました。
ティール氏の投資とビットマインの戦略転換
ティール氏が率いる米VC「Founders Fund」は、関連企業を通じて509万4,000株(執筆時価格で約2億2,800万ドル=339億円)を保有しています。ビットマインは、従来のビットコインマイニング事業から、イーサリアム(ETH)を中心とした財務戦略への大胆な転換を発表しており、著名金融アナリストでファンドストラット共同創設者のトム・リー氏が取締役会長に就任しました。
この戦略転換により、ビットマインはイーサリアムの大量購入を目的とする2億5,000万ドル(約370億円)の資金調達を行い、これにFounders Fundをはじめとする複数の仮想通貨関連企業が参加しました。
株価の急騰と市場の反応
ティール氏による株式取得の発表後、ビットマインの株価は急騰し、最高値135ドルから現在は44ドル台で取引されていますが、年初来では500%以上の上昇を維持しています。この急騰は、イーサリアムに対する機関投資家の関心が高まっていることを示しており、ビットマインのイーサリアム戦略が市場で注目を集めています。
ティール氏の投資は、イーサリアムがビットコインに次ぐ機関投資の対象として注目されていることの象徴とも言えます。ビットマインは、現在約5億ドル(742億円)相当の16万3,000ETHを保有しており、世界で4位の保有量を誇っています。
結論
ピーター・ティール氏のビットマインへの投資は、同社のイーサリアム財務戦略を支持するものであり、今後の市場動向に大きな影響を与える可能性があります。ビットマインの株価急騰は、イーサリアムに対する機関投資家の関心の高まりを反映しており、今後の展開が注目されます。

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