2025年2月20日、米国証券取引委員会(SEC)は、サイバーセキュリティと新興技術分野における投資家保護を強化するための新たな専門部門「サイバー・新興技術部門(CETU)」の設立を発表しました。この新部門は、2022年に設立された仮想通貨・サイバー部門を発展的に改組したもので、約30名の不正対策専門家と弁護士で構成されています。
CETUの指揮を執るのは、SECでの豊富な執行経験を持つLaura D’Allaird氏です。彼女は前身となる仮想通貨・サイバー部門の共同責任者を務め、民主党のJaime Lizárraga委員の法務顧問としても活動してきた実績があります。
Mark Uyeda臨時委員長は、「新部門は投資家保護だけでなく、イノベーションの成長を促進することで資本形成と市場効率性の向上にも貢献する。また、新技術を悪用して投資家を害し、信頼を損なおうとする者を根絶する」と述べ、CETUの二面的な役割を強調しました。
CETUは、共和党のHester Peirce委員が率いる仮想通貨タスクフォースと連携して活動を展開します。Peirce委員は、一部のトークンを「非証券」として分類することを含む優先課題を既に示しています。
この新部門の主要な監視対象には、AIや機械学習を利用した不正、ブロックチェーン技術や仮想通貨に関連する詐欺行為が含まれます。これは、Gary Gensler前委員長時代の規制姿勢からの転換を示すものとなっています。
具体的な活動領域としては、以下のようなものが挙げられます:
- AIや機械学習を用いた不正
- ソーシャルメディアやダークウェブを利用した詐欺
- 内部情報の不正取得
- 個人投資家の口座乗っ取り
- ブロックチェーン関連の不正
- サイバーセキュリティ規制の遵守状況
- 企業のサイバーセキュリティ関連開示の監視
CETUの設立は、急速に進化するテクノロジーの中で投資家を保護するための重要なステップであり、今後の活動に注目が集まります。新たな技術がもたらすリスクに対処しつつ、イノベーションを促進するためのバランスをどのように取っていくのか、SECの取り組みに期待が寄せられています。

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