米連邦準備制度理事会(FRB)のクリストファー・ウォーラー理事は、2026年末までに非伝統的金融機関向けの「簡易版マスターアカウント」制度を導入する計画を明らかにしました。この発表は、2月10日にグローバル・インターディペンデンス・センター主催のイベントで行われ、複数のメディアが報じています。
・簡易版マスターアカウントの概要
簡易版マスターアカウントは、残高への利息付与や割引窓口を通じた資金借り入れができない制限付きの口座です。ウォーラー理事は、仮想通貨業界と地域銀行からの相反する要求の調整に努める姿勢を示し、「適切な中間地点を見つけようとしている」と述べました。また、FRBは夜間残高の上限を5億ドルまたは総資産の10%に設定することを検討しています。
この提案は、昨年10月にウォーラー理事が初めて提示したもので、金融イノベーションの進展を受けてリスクを軽減しながらカスタマイズされたアプローチを提供する狙いがあります。従来のマスターアカウントは金融機関に連邦準備制度の決済システムへの直接アクセスを提供しますが、これを持たない機関は提携銀行に依存せざるを得ない状況が続いています。
・業界の反応
2月7日の締め切りまでに約30件のコメントが提出され、業界内の意見が分かれています。ソラナ財団やスイ財団などが設立したブロックチェーン・ペイメント・コンソーシアムは提案を「待望のもの」と評価し、ステーブルコイン規制法「ジーニアス法」の実施に重要だと支持を表明しました。一方、コロラド銀行協会やイリノイ地域銀行協会は、簡易版アカウントが地域銀行に不公正な競争優位をもたらすと警告しています。
ウォーラー理事は、これらの問題をうまく処理できれば、可能であれば年末までに完了させたいと述べています。また、トランプ大統領就任後の仮想通貨市場の高揚感が薄れつつあることにも言及し、ビットコインなど主要資産が数カ月ぶりの安値水準まで下落している現状を指摘しました。

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