24日のニューヨーク株式市場では、ダウ工業株30種平均が前日比472ドル高の4万7207ドルで取引を終え、初めて4万7000ドル台を突破しました。S&P500種株価指数やナスダック総合株価指数も最高値を更新し、投資家の楽観的な心理が強まりました。
この日の市場は、米労働省が発表した9月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比で3.0%上昇したものの、市場予想の3.1%を下回ったことを受けて、追加利下げへの期待が高まりました。これにより、金利の低下観測が強まり、テクノロジー株や金融株が大きく上昇しました。
特に、テクノロジー関連では、IBMが7.8%高、エヌビディアが2.2%高、アップルが1.2%高と、個別銘柄でも顕著な上昇が見られました。金融株も好調で、ゴールドマン・サックスが4.4%高、JPモルガンが2%高となりました。
ただし、市場全体が楽観ムード一色というわけではなく、企業のリストラの増加や雇用市場の悪化が懸念されています。エコノミストのクリストファー・ラプキー氏は、「金融政策当局者は過去に経験したことがない事態に直面している」と警戒感を示しています。
このように、米株式市場はインフレ率の鈍化と利下げ期待を背景に大幅に上昇しましたが、今後の経済指標や雇用市場の動向には注意が必要です。

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