台湾の鴻海精密工業(フォックスコン)は、2026年1月から3月期の四半期決算を発表し、売上高が前年同期比で29.7%増の2兆1300億台湾ドル(約10兆6400億円)に達したことを明らかにしました。この結果は、アナリストの予想平均である2兆1400億台湾ドルをわずかに下回るものでした。
中東での戦争が始まってから数週間が経過する中、人工知能(AI)関連の需要が持続していることが示唆されています。ブルームバーグ・インテリジェンスのアナリスト、スティーブン・ツェン氏とレベッカ・ワン氏は、AIサーバーラックの出荷が拡大しており、鴻海の売上高がさらに伸びる可能性が高いと予測しています。彼らは、鴻海の垂直統合の深さとグローバルな展開が、複雑化するサーバーと高まる現地生産需要において同社に優位性をもたらしていると指摘しました。
しかし、中東での紛争激化は、世界の海上輸送路やガス価格に圧力をかけており、大量の電力を消費するデータセンターの建設に対する懸念も広がっています。鴻海は、米エヌビディアのアクセラレーターを搭載したサーバーを組み立てることで、AIハードウェア分野の主要プレーヤーとしての地位を確立しています。
また、鴻海はアップルの「iPhone」や「MacBook」の組み立てからも売上の大部分を得ており、最新の「iPhone 17」の好調な需要が追い風となっています。とはいえ、エヌビディアのパートナー企業としての立場から、台湾株価指数を下回る成績を示していることも懸念材料です。
今後の展望として、AI技術の収益化に対する疑問が長引く中でも、約6500億ドル(約103兆7900億円)の設備投資が見込まれています。鴻海は、AI競争が激化する中で、さらなる成長を遂げることができるのか注目されます。

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