トランプ大統領は6月14日(日本時間15日午前)、米国とイランの戦闘終結に向けた合意が成立したと明らかにしました。イラン側もメディアを通じ、米国との覚書の内容を最終決定したと発表しています。正式な署名式典は6月19日にスイスで行われる予定です。
パキスタンのシャリフ首相も仲介者として、合意が成立し19日にスイスで署名式が行われると発表しました。
覚書の主な内容
米高官によると、覚書では以下の内容が含まれています:
- ホルムズ海峡の通航再開:署名後ただちに、原油輸送の生命線であるホルムズ海峡がすべての船舶に開放される
- 米軍による海上封鎖の解除
- イランの非核化確約:イランが核兵器を持たないことを確約
- 技術的協議の開始:イランが保有する高濃縮ウランの処分方法などを60日間かけて話し合う
イラン高官はロイター通信に対し、覚書には米国が一定期間、制裁の一部を解除してイランの原油販売を認めることや、在外資産約250億ドル(約3兆9700億円)の凍結解除が含まれると述べています。
双方の主張の食い違い
しかし、合意を巡っては米国とイランの間で認識のずれが生じています。トランプ大統領は6月13日、SNSで「合意は明日署名され、署名後ただちにホルムズ海峡はすべての人に開放される」と表明しました。
一方、イラン外務省のバガイ報道官は13日、覚書締結は「あす(14日)には行われない」と否定。数日以内に交渉が妥結する可能性があるとの見解を示しました。イランメディアは14日、同国が覚書の内容をまだ精査していると伝えています。
ホルムズ海峡開放を巡る課題
ホルムズ海峡の開放を巡っては、なお課題が残っています。イラン側は覚書署名後も同海峡を管理し、通航する船舶から料金を徴収する姿勢を崩していません。米政府は通航料は国際法に反するとの立場で、駆け引きが続いています。
戦闘の背景
米国とイスラエルは2月28日、イランへの先制攻撃を開始。これに対しイランは、ホルムズ海峡を事実上封鎖し、エネルギー危機が世界各国に広がりました。4月に停戦が発効したものの、両国は断続的に交戦を続けていました。
トランプ氏は6月11日、イランの石油施設への追加攻撃を示唆していましたが、数時間後には「協議はイラン最高指導部まで持ち込まれ、承認を得た」として攻撃を停止しています。
今後の見通し
本格的な和平をめぐる双方の溝はなお深く、今後の交渉は難航が予想されます。イラン側は国際的な制裁解除や資産凍結の解除、ホルムズ海峡に対するイランの管理権の承認などを要求しており、核問題を含む根本的な課題は60日間の技術的協議に先送りされる形となっています。

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