フランス東部エビアンで開催中のG7サミットにおいて、高市首相は16日、中国によるレアアース(希土類)の輸出制限を名指しで批判し、「中国による対日措置が、G7や同志国のサプライチェーン(供給網)に影響を与えかねない状況を深刻に懸念している」と述べました。その上で、経済的な威圧に足並みをそろえて対抗する必要性を訴えました。
この発言は、開発支援などを討議する「新たなパートナーシップの構築と国際連帯の再構築」の会合で行われました。高市首相は、自身が5月にベトナムで表明した新たな「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」構想に触れ、「インド太平洋地域の自律性、強靱(きょうじん)性を高めるために、連携を拡大したい」と各国に協力を求めました。
会合後には「互恵的パートナーシップ」に関する合意文書が発表され、「重要鉱物の供給網の重要性を確認した」と盛り込まれました。また、高市首相はG7サミットに先立ち、レアアースなどの重要鉱物の共同備蓄を推進する構想を提唱する意向を固めており、G7各国や同志国がそれぞれ90日分以上の国家備蓄を持ち、供給が途絶えた際には国際エネルギー機関(IEA)と連携して共同放出する枠組みを提案していました。この提案は、世界的なシェアの約7割を中国に依存するレアアースの安定供給を確保し、価格の安定化につなげる狙いがあります。
これらの動きは、高市首相が5月に打ち出した「進化したFOIP」の一環であり、経済安全保障やサプライチェーン強靱化への対応を前面に押し出したものです。同構想では、エネルギーや重要物資のサプライチェーンを強靱化し、特定国依存の低減と安定供給の確保を目指すとされています。

![]() |


