トランプ大統領から次期連邦準備制度理事会(FRB)議長に指名されたケビン・ウォーシュ氏は、4月21日に行われた上院銀行委員会の指名公聴会で、デジタル資産に関する見解を述べました。ウォーシュ氏は、デジタル資産が米国の金融サービス業界の構造に深く浸透しているとの認識を強調しました。
デジタル資産に関する見解
仮想通貨支持派のシンシア・ルミス上院議員から「米国人に投資機会を提供するためにデジタル資産を金融業界に組み込むべきか」という問いが投げかけられた際、ウォーシュ氏は肯定的な回答を示しました。彼は、仮想通貨が経済の枠組みにおいて不可欠な要素であることを公式な場で認めました。
公聴会に先立って公開された財務報告によると、ウォーシュ氏はポリマーケットやソラナなど、複数の仮想通貨関連資産を保有していることが明らかになっています。かつてモルガン・スタンレーのバンカーを務めた彼は、ビットコインについても「政策立案者に示唆を与える重要な資産」と評価していました。
利下げの独立性と政治的障壁
一方で、連邦中央銀行の独立性に関する議論において、ウォーシュ氏はホワイトハウスからの圧力に屈しない姿勢を明確にしました。彼はトランプ大統領との間で利下げに関するいかなる「取引」も行っておらず、FRBの伝統である独立性を維持して金利設定を行うと述べました。
将来的な利下げの可能性について、ウォーシュ氏は大統領からの要求や圧力によるものではなく、経済データに基づいて判断する方針を表明しました。公聴会で彼は、トランプ大統領から金利低下を強要された事実は一度もなく、独立した立場から金融政策を遂行すると強調しました。
仮想通貨懐疑派のエリザベス・ウォーレン議員は、ウォーシュ氏が大統領の「操り人形」となり、利下げを通じて大統領一族の事業に便宜を図るリスクがあると厳しく批判しました。これに対し、ウォーシュ氏は中央銀行の権限を公平かつ独立して行使する決意を表明しました。
さらに、指名承認の鍵を握るトム・ティリス議員は、司法省による現議長への捜査が解決されるまで、ウォーシュ氏の指名に反対する意向を崩していないことが報じられています。パウエル氏の任期が5月に迫る中、共和党内からも承認を阻む動きが出ており、ウォーシュ氏の就任に向けた最大の不透明要素となっています。

![]() |


