エヌビディアのAIサーバー向けLPDDR採用でスマホ価格に波及

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値上がりしているのは、短期記憶用のDRAMの一種である「LPDDR5」だ。消費電力が少ない特性から、スマートフォンやパソコンなどのモバイル機器に広く採用されてきた。しかし、エヌビディアがBlackwell GB200などの次世代AIサーバー向けに、1基あたり約500GBという異例の規模でLPDDR5Xを採用し始めたことで、需給バランスが大きく崩れている。

カウンターポイント・リサーチの報告書によれば、エヌビディアのLPDDR移行により、サーバー向けメモリー価格は2026年末までに最大2倍に上昇する可能性がある。同社のアナリストは、「エヌビディアが最近LPDDRに軸足を移したことは、彼らが大手スマートフォンメーカーと同規模の顧客であることを意味する」と指摘し、サプライチェーンがこの需要規模を容易に吸収できないと警告している。

実際、エヌビディアのGrace CPU Superchipは最大960GBのLPDDR5Xメモリーを搭載するが、これはプレミアムスマートフォンの約16GBと比較して60倍もの容量に相当する。このような巨大な需要が、従来スマホ向けに設計されたLPDDRの生産能力を圧迫している。

DRAM価格は2025年に入ってすでに約50%上昇しており、2025年第4四半期にはさらに30%、2026年初頭には20%の追加上昇が見込まれている。この価格高騰はサーバーにとどまらず、PCやスマートフォンにも波及しており、企業の調達部門は価格上昇に直面している。

また、2026年には世界で生産されるメモリーの最大70%がデータセンター向けに消費されるとの見方もあり、スマートフォン向けのメモリー供給がさらに逼迫する可能性がある。供給正常化は2027~2028年ごろまでずれ込むとの予測も出ている。

このように、エヌビディアのAIサーバー戦略が引き金となったLPDDRメモリーの需給逼迫は、スマートフォン市場にも値上げ圧力として波及しており、消費者向け電子機器の価格動向に長期的な影響を及ぼす可能性がある。

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