CMEグループは2025年12月3日、機関投資家向けに新たな仮想通貨ベンチマーク指数を導入したことを発表しました。この新しい指数群は、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、XRP、ソラナ(SOL)を対象としており、標準化された価格とボラティリティデータを提供します。
特に注目すべきは「CMECFビットコイン・ボラティリティ・ベンチマーク」の導入です。この指数は、ビットコインとマイクロビットコイン先物オプションのインプライド・ボラティリティを追跡し、株式市場の「VIX指数(恐怖指数)」に相当する役割を果たします。VIX指数は、今後30日間の予想変動幅を数値化し、市場の不安度を測る指標として機能します。
CMEの新ベンチマークには、リアルタイム版のBVXと決済版のBVXSが含まれ、これらは規制されたビットコインおよびマイクロビットコインオプションから導出された30日先のインプライド・ボラティリティを直接測定する初の指標です。このように、現物価格ではなく予想される市場リスクを数値化する点で独自性があります。
また、CMEグループは先週、データセンターの冷却システム障害により11時間以上にわたり先物取引を停止したことも報告しています。この障害は、ビットコインとイーサリアムのベンチマーク先物取引にも影響を及ぼしましたが、感謝祭休暇中の取引量が少なかったため、市場への影響は限定的だったとされています。
今回の新指数導入により、機関投資家が仮想通貨市場のリスク管理に使えるツールがさらに拡充されることが期待されています。

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