2025年3月2日、ドナルド・トランプ米大統領は、米国の暗号資産準備金に含める5つの銘柄を発表し、これにより各暗号資産の市場価格が急上昇しました。トランプ氏は自身のSNS「トゥルーソーシャル」で、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、エックスアールピー(XRP)、ソラナ(SOL)、カルダノ(ADA)を準備金として備蓄すると述べました。
暗号資産準備金の背景
トランプ氏は、1月23日に署名した暗号資産に関する大統領令に基づき、国家的な暗号資産の準備金の創設を検討するための作業部会を設立するよう指示していましたが、具体的な銘柄はこれまで発表されていませんでした。発表から1時間後、トランプ氏は「BTCとETHは他の価値ある暗号資産とともに、準備金の中心となるだろう」と追加のコメントをしました。
市場の反応
トランプ氏の発表を受けて、時価総額で世界最大の暗号資産であるビットコインは、現地時間2日の午後に11%以上上昇し、94,164ドルに達しました。2番目に大きいイーサリアムも約13%上昇し、2,516ドルとなりました。暗号資産データ分析企業のコインゲッコーによると、発表後数時間で暗号資産市場全体の時価総額は約10%、3,000億ドル以上上昇しています。
専門家の見解
デジタル資産投資管理会社21シェアーズの米国事業責任者、フェデリコ・ブロカテ氏は、「この動きは、米国政府が暗号資産経済に積極的に参加する方向へと転換する兆しだ」と述べ、機関投資家の参入が加速し、米国がデジタル資産の革新におけるリーダーシップを強化する可能性があると指摘しました。一方、資産運用会社コインシェアーズのリサーチ部門責任者、ジェームズ・バターフィル氏は、ビットコイン以外の暗号資産が備蓄に含まれたことに驚きを示し、「今回の発表は、暗号資産技術全般に対する愛国的な姿勢を示している」と分析しました。
トランプ政権と暗号資産政策
トランプ氏は2024年の大統領選挙に向けて暗号資産業界からの支持を獲得し、就任後すぐにその政策を推進しています。3月7日にはホワイトハウス初の暗号資産サミットを開催する予定であり、トランプ氏の家族も独自の暗号資産を発行しています。前政権のジョー・バイデン氏の下では、暗号資産業界への取り締まりが強化されていましたが、トランプ政権下では規制の緩和が進んでいます。
市場の動向と今後の課題
最近の暗号資産市場は急落しており、トランプ氏の発表が市場に与える影響が注目されています。アナリストによると、市場が再び上昇するには、米連邦準備制度(FRB)が利下げを示唆するか、トランプ政権が明確な暗号資産規制の枠組みを提示することが必要とされています。
機関投資家の動きと規制の行方
米国における規制当局への提出書類によると、ヘッジファンドが暗号資産の主要な買い手である一方、銀行や政府系ファンドも購入を進めています。アナリストや法律専門家の間では、暗号資産準備金の設立に議会の承認が必要かどうかについて意見が分かれています。
トランプ氏の暗号資産専門チームは、法執行措置で押収した暗号資産を活用し、備蓄を形成する可能性について検討していると報じられています。今後の動向に注目が集まります。

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