スターツコーポレーション(スターツグループ)、みずほ証券、Securitize Japanは、2025年5月12日に不動産セキュリティ・トークン(ST)の公募および発行に関する協業を発表しました。この取り組みは、分散型台帳技術を基盤とする「Securitizeプラットフォーム」を活用し、信託会社が初めて公募型不動産セキュリティ・トークンを手がけるケースとなります。
新たに発行される「スターツ・アセット・トークン~両国・千鳥町~(譲渡制限付)」は、東京都とスターツグループが共同で組成した「官民連携福祉貢献インフラファンド」において、認可保育所および共同住宅の複合施設を投資対象としています。このトークンは、1口1万円で発行され、発行総額は8.28億円、発行口数は82,800口となります。運用期間は約4年8か月で、2030年1月期に償還予定です。
スターツグループは、建設・不動産事業を中心に幅広く事業を展開しており、これまでの不動産証券化事業の経験を生かして、グループ内の各社が連携して取り組んでいます。今回の不動産セキュリティ・トークンの発行は、デジタル証券化による新たな投資機会の拡大や市場活性化が期待されています。
日本の不動産セキュリティ・トークン市場は、今年大きな成長が見込まれており、クレディセゾンがクレジットカード会社初の不動産STを発行するなど、スキームの多様化も進んでいます。デジタルアセットに精通した専門家は、今後も多くの信託会社がセキュリティトークンの分野に参入することを期待しています。

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