暗号資産(仮想通貨)マーケットメーカーのウィンターミュート(Wintermute)は、新しいDeFi(分散型金融)ボルトキュレーション・プラットフォーム「Armitage」を発表した。Armitageは、ウィンターミュートのトレーディングインフラ、リアルタイム市場データ、リスク管理機能を活用したオンチェーンボルトキュレーション部門として位置づけられている。
モルフォ上での展開
最初の2つのボルトは、イーサリアム(ETH)系のDeFiレンディング(貸借)プロトコルであるモルフォ(Morpho)上で展開され、いずれもステーブルコインUSDC建てとなる。今後はさらに多くのボルト、チェーン、プロトコルに対応していく予定だ。
Armitageはボルトのキュレーターとして機能し、ウィンターミュートのチームはリアルタイムで資本の動的な配分、リスクパラメータの設定、担保資産の選択、エクスポージャーのリバランスを実行する。DeFiのボルト(vault)とは、ユーザーが預けた資産を事前に定めた戦略に沿って運用する仕組みであり、キュレーターはレンディング、流動性供給、リステーキングなどの戦略を用いて資産から利回りを生み出す。
目標利回りと特徴
Armitageは、目標APY(年間利回り)を4~5%とするプランと、5~8%とするプランを用意している。ボルトは非カストディアル型であり、ユーザーが資金の管理権を保持することが可能だ。
ウィンターミュートのエフゲニー・ガエヴォイCEOは、「DeFiレンディングは、戦略とリスク管理が重要となるような規模に達した」とコメント。また、「ボルトは、機関投資家にとってDeFi分野におけるますます重要な構成要素になっている」と述べている。
競争優位性
ウィンターミュートは、外部の清算人に依存することなく、取り扱う市場すべてで自社で清算を実行できる点を強みとして挙げている。これにより、他のボルトキュレーターでは受け入れられない担保タイプを受け入れることが可能となり、ユーザーにとっては利用可能な利回り機会の幅が広がるとしている。
ウィンターミュートは1日100億ドル以上の取引に関わるマーケットメーカーであり、10以上のブロックチェーンにわたる70以上のプラットフォームや取引所に関する知識を有している。
モルフォの成長
今回ウィンターミュートがサービス展開するモルフォは、DeFiプラットフォームとして急速に成長しており、DeFiLlamaによると預かり資産総額(TVL)は現時点で75億ドル(約1.2兆円)に達している。2025年初頭のTVL32億ドルから倍以上となっており、この成長はビットコイン担保ローンに関するコインベースとの提携など、戦略的パートナーシップによっても支えられている。

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