リップル社は2025年6月11日、Ondoが提供するRWA(現実資産)トークン「OUSG」が、暗号資産(仮想通貨)XRPのブロックチェーン「XRPレジャー(XRPL)」上にローンチしたことを発表しました。このローンチは、単なるプロダクトの導入にとどまらず、未来のトークン化金融の重要なモデルとして位置付けられています。
RWAとは?
RWAは「Real World Asset」の略で、ブロックチェーン上でトークン化される実物資産や有価証券を指します。具体的には、不動産、アート作品、トレーディングカード、株式、債券などが含まれます。OUSGは、米短期国債に投資できるRWAトークンであり、適格投資家や適格購入者が利用可能です。
OUSGの特徴
OUSGは、リップル社のステーブルコイン「RLUSD」を使用して24時間365日発行・償還が可能です。これにより、投資家はいつでもトークンを取引できる柔軟性を持つことができます。OUSGの時価総額は、ブラックロックの「BUIDL」やフランクリン・テンプルトンの「BENJI」に次いで3位となっており、現在の年間利回りは4.09%です。
XRPL上でのローンチの意義
XRPL上でのOUSGのローンチは、リップル社が今年1月に計画を発表していたもので、正式に実現した形です。これにより、OUSGはイーサリアム(ETH)、ポリゴン(POL)、ソラナ(SOL)に続く4つ目のブロックチェーンとしてXRPLにアクセスを拡大しました。
RippleXのシニア・バイス・プレジデント、マルクス・インファンガー氏は、OUSGのローンチがトークン化金融の成熟を示すものであり、機関投資家が米国債のような高品質な資産にアクセスできることを強調しました。これにより、流動性や効率性、資本へのアクセスが向上し、信頼される金融資産を年中無休の市場に提供することが可能になります。
今後の展望
リップル社は、XRPLが規制に準拠したオンチェーン金融を主導する地位を固めているとし、今後の機関向けDeFiの発展に期待を寄せています。OUSGのローンチは、トークン化金融の未来に向けた重要な一歩であり、XRPLが機関投資家にとっての信頼できるプラットフォームとしての地位を確立することに寄与するでしょう。

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