トランプ米大統領は20日、対イラン軍事行動の「縮小」を検討していることを明らかにした。金融市場や中東地域を揺るがしている戦争が4週目に近づく中、米国は目標達成に近づいているとの認識を示した。
「われわれは目標達成まであと一歩のところまで来ている。イランのテロリスト政権に対する中東での偉大な軍事作戦について、縮小することを検討している」とトランプ氏はソーシャルメディアに投稿した。自身の目標について、イランのミサイル能力の「完全な無力化」、防衛産業基盤の「破壊」、海軍と空軍の排除、核兵器の保有阻止、中東同盟国の防衛を挙げた。
トランプ氏のコメントは、停戦の可能性を否定しつつ地上部隊の投入余地を残した直後に出たもので、同氏が対イラン戦争に関する目標や計画について、依然として大きく異なるシグナルを発し続けていることを浮き彫りにしている。
最近の攻撃がイランのエネルギーインフラを標的とし、安全保障責任者アリ・ラリジャニ氏を含む高官の死亡につながったことを受け、米国が一方的に攻撃停止を決定した場合にイランがどのように対応するかも不透明だ。イランは湾岸のアラブ近隣諸国への報復攻撃を続け、ホルムズ海峡の航行再開について議論することさえ慎重になっている。
トランプ氏は戦争が始まってから事実上の封鎖状態にあるホルムズ海峡にも言及。同氏はこれまで、海峡の安全確保に向けて同盟国に協力を求めてきたが、今回の投稿では、その対応を他国に委ねる考えを示した。「ホルムズ海峡の警備や取り締まりは、必要に応じてこの海峡を利用する他国が担うべきだ。米国は利用していない!」とし、「要請があれば各国の取り組みを支援するが、イランの脅威が取り除かれれば、その必要はなくなるはずだ。重要なのは、各国にとって容易な軍事作戦になるという点だ」と記した。
トランプ氏の主張は、ホルムズ海峡を通じて運ばれる中東のエネルギーやその他の物資に最も依存する国々が警備の責任を負うべきだというもので、原油市場のグローバルな特性を十分に反映していない。米国の原油生産は過去最高水準にあるものの、原油価格はグローバル市場で決まるため、ホルムズ海峡に関連する供給ショックは世界各地に波及し、米国の消費者にも影響を及ぼす。
トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、イランとの「停戦は望んでいない」と明言。「私は停戦は望んでいない。相手を文字通り壊滅させている最中に停戦するものではない」と述べた。また、ホルムズ海峡の封鎖解除に向けた協力を拒んでいるとして、NATO加盟国や中国などを再び批判。「NATOは支援できるはずだが、これまでのところその勇気がない。他の国も協力できるが、われわれはそれを求めていない」と述べ、「(海峡は)そのうち再開するだろう」と記者団に語った。
トランプ氏は、イランの主要原油輸出拠点であるカーグ島を巡る自身の計画については明言を避けた。複数の米当局者によると、ホワイトハウスはカーグ島の占拠計画を検討する中で、数百人規模の海兵隊を中東に派遣するよう指示している。トランプ氏は「計画があるかもしれないし、ないかもしれない。だが、それを記者にどうして明かせるだろうか」と語った。
イランのエネルギー施設を掌握するために地上部隊を投入すれば、トランプ氏にとって大きなリスクとなりかねない。米軍部隊がこれまで以上に危険にさらされるほか、作戦のコストや規模も一段と膨らむ可能性があるためだ。米国防総省の当局者は、イランへの地上部隊派遣に向けた詳細な準備を進めているという。CBSが協議について説明を受けた複数の関係者の話として報じた。
CBSによれば、軍の上級指揮官らは、こうした選択肢に備えるための具体的な要請を提出した。また米軍は大統領が地上部隊の投入を決断した場合に備え、イラン兵士や議会関係者を拘束する可能性への対応についても会合を開いているという。

![]() |


