ウクライナのゼレンスキー大統領は、2025年4月9日にウクライナ軍特殊部隊からの情報を基に、少なくとも155人の中国人兵士がロシア軍側で戦っていることを明らかにしました。この発表は、ウクライナメディアによって報じられ、多くの関心を集めています。
中国人兵士の個人情報
ゼレンスキー氏は、これらの中国人兵士について、旅券や出身地、年齢などの個人情報を把握していると述べました。彼によると、ロシア軍はTikTok(ティックトック)などのSNSを通じて兵士を募集しており、採用時期は2024年後半がほとんどですが、2023年に採用された兵士も存在するとしています。これらの兵士は、主に砲手などの役割で従事しているとのことです。
中国政府の反応
ゼレンスキー氏の発言に対し、中国政府は「根拠がない主張だ」と否定しました。この反応は、ウクライナ側の情報に対する中国の公式な立場を示しており、国際的な緊張を引き起こす可能性があります。
捕虜となった中国人兵士の証言
一方、ウクライナ軍の捕虜となった33歳の中国人兵士が、仲介人に30万ルーブル(約50万円)を支払い、ロシア軍に入隊したと話していることが明らかになりました。この兵士は、東部ドネツク州でウクライナ軍に捕らえられたもので、彼の証言は、ロシア軍への中国人兵士の参加が実際に行われていることを示唆しています。
国際的な影響
この状況は、ウクライナ戦争における国際的なダイナミクスに影響を与える可能性があります。中国人兵士の関与が確認されれば、ウクライナとロシアの戦争における新たな側面が浮き彫りになり、国際社会の反応も変わるかもしれません。また、中国とロシアの関係にも影響を及ぼす可能性があり、両国の戦略的な連携がどのように変化するかが注目されます。
結論
ゼレンスキー大統領の発表は、ウクライナ戦争における中国の関与を示す重要な情報となります。中国政府の否定にもかかわらず、捕虜となった中国人兵士の証言は、ロシア軍に参加する中国人兵士の存在を裏付けるものと考えられます。今後の展開に注目が集まる中、国際社会はこの問題に対する対応を模索する必要があります。

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