海外資産を保有している個人の調査
国税庁は、海外投資や海外資産を保有している個人に対する調査を強化し、令和4事務年度には実地調査件数を前年比170%増の2,784件に拡大しました。
その結果、申告漏れ所得金額は過去最高の1,036億円、追徴税額は207億円と、いずれも前年比大幅に増加しました。
1件当たりの申告漏れ所得金額は3,720万円、追徴税額は743万円と、いずれも所得税の実地調査全体の平均を大きく上回っています。
国税庁は、今後も海外投資や海外資産を保有している個人に対する調査を強化していく方針です。
暗号資産などの申告漏れや脱税が増加
国税庁は、インターネット上のプラットフォームを介して行うシェアリングエコノミーや暗号資産の取引を行っている個人に対する調査を強化しています。
令和4事務年度の実地調査件数は、シェアリングエコノミー等新分野の経済活動に係る取引が1,324件、暗号資産等取引が615件と、いずれも前年比で大幅に増加しました。
その結果、申告漏れ所得金額はシェアリングエコノミー等新分野が200億円、暗号資産等が189億円と、いずれも前年比で大きく増加しました。
1件当たりの申告漏れ所得金額は、シェアリングエコノミー等新分野が1,508万円、暗号資産等が3,077万円と、いずれも高額です。