極めて小規模な個人マイナーが11月22日、ビットコインのブロック採掘に成功し、現在の価格で約26万5000ドル相当の3.146ビットコインと手数料を獲得しました。このマイナーは、ブロック採掘時にわずか6テラハッシュ毎秒（TH/s）のコンピューティングパワーを供給しており、これはビットコインネットワーク全体の平均ハッシュパワーである855.7エクサハッシュ毎秒（EH/s）に対して非常に小さい値です。
この6TH/sは855EH/sの約70億分の1パーセント、つまり約0.0000007%に相当します。CKプールの創設者であるコン・コリバス氏は、「このサイズのマイナーが毎日ブロックを解決する確率は1億8000万分の1しかない」と述べています。この成功は、2014年に開始されたソロマイニングプール「ソロ・CKプール」で採掘された308番目のブロックであり、約3カ月ぶりの成功例となります。
このプールでは、個人マイナーがブロック解決に成功した場合、2%の手数料を差し引いた全額のブロック報酬を受け取る仕組みです。今回の採掘は、近年のビットコイン史上最も幸運なソロ採掘ブロックと言えるでしょう。
過去にも、2022年にはソロマイナーがビットコインのハッシュレートが約170EH/sだった時に126TH/sのパワーを使用してブロックを発見し、130万分の1の確率を克服した事例があります。また、2024年にも個人マイナーによる報酬獲得が複数回報告されています。
ビットコインのマイニングは、ブロックチェーン上でブロックを処理する作業であり、マイナーは新しく発行されたコインとして3.125BTCの固定報酬に加え、ブロック内のトランザクション手数料も受け取ります。かつては自宅のCPUやGPUでもマイニングが可能でしたが、ネットワークの成長に伴い難易度が急激に上昇し、現在では主にマイニング企業がデータセンターを使い、大量の電力を消費しながらマイニングを行っています。
ソロマイニングは極めてリスクの高い挑戦であり、コリバス氏は「ソロマイニングはギャンブルであり、大多数の人はお金を失い、報酬を得ることはない」と指摘しています。ビットコインネットワークのハッシュレートが記録を更新し、マイナー間の競争が激化している中で、個人マイナーによるブロック報酬獲得はますます困難になっています。それでも、時折個人マイナーが幸運を掴むケースが報告され続けています。
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