DeFi(分散型金融)大手のAave(アーベ)は、一般ユーザー向けの貯蓄アプリ「Aave App」を米AppleのApp Storeで公開することを発表しました。現在、ウェイトリストの受付が行われており、まもなく提供が開始される見通しです。
Aave Appは、USDCなどのステーブルコインを預けるだけで利回りを得られるAaveプロトコルを基にした“誰でも使える貯蓄アプリ”です。米国の銀行金利が平均0.4%にとどまる中、Aave Appは最大9%の年率利回り(APY)を提供します。この利回りは、本人確認、自動積立、友人招待などの条件を満たすことで得られます。
Aaveの創設者であるStani Kulechov(スタニ・クレチョフ)氏は、X(旧Twitter)で「Aave Appにようこそ。私たちは、日常のユーザーにとってDeFiへのアクセスをシンプルにしている」と述べ、一般層への利用拡大に意欲を示しました。
アプリの特徴と利回り・残高保護体制
Aave Appは、以下のような使いやすさを備えています。
- 銀行口座から直接入金(ACH)に対応し、12,000行以上をサポート
- ステーブルコイン(USDC)での入金も可能
- 出金はいつでも自由でロックなし
- 利息は毎秒複利で計算され、アプリ上でリアルタイムに増加額を確認可能
また、自動積立機能「Auto Saver」を設定すると、追加で0.5%の利回りが付与され、長期の貯蓄ニーズにも対応します。
Aave Appは最大100万ドルの残高保護を提供します。これはFDIC保険ではありませんが、ユーザー資産を補償するための独自のスキームを備えています。
Aaveプロトコルは250万以上のユーザーを抱え、預金総額は300億ドルを超えるとされています。Aave Appは、従来の銀行預金に代わる新たな選択肢として、DeFiの大衆化を目指しています。

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