日銀の高田創審議委員は、20日に広島市で行った講演で、政策金利の引き上げについて「機が熟した」と述べ、利上げの必要性を強調しました。彼は、日米間の関税交渉が合意に至ったことや、海外経済の不安が後退したことを背景に、「警戒モードの解除の段階だ」と説明しました。また、物価高に対応する必要があることも利上げを支持する理由として挙げました。
利上げの具体的な提案
高田氏は、9月の金融政策決定会合で政策金利を0.5%から0.75%に引き上げることを提案しましたが、その提案は否決されました。次回の会合が10月29日と30日に予定されており、再度利上げを提案するかどうかが注目されています。
物価目標の達成状況
高田氏は、日銀の物価安定目標が「おおむね達成された」とし、今後の経済状況に応じて段階的に利上げを進めるべきだと主張しています。彼は、企業の設備投資に目立った下ぶれが見られないとの認識を示し、米国経済も「腰折れは回避されている」と述べました。
このように、高田審議委員の発言は、日銀の金融政策における重要な転換点を示唆しており、今後の利上げに向けた動きが注目されます。

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