経済産業省は、次世代太陽電池の開発支援の対象を広げることを発表しました。具体的には、軽くて曲がる「ペロブスカイト」と従来の太陽光パネルを重ねることで、発電効率を1.5倍程度に高める製品を新たに支援対象に加えます。この取り組みは、国内に設置場所の適地が少なくなる中で、再生可能エネルギーの活用拡大を狙ったものです。
タンデム型ペロブスカイト太陽電池の導入
新たに支援対象となる「タンデム型」のペロブスカイト太陽電池は、異なる種類の光電変換層を重ねた構造を持ち、発電効率を向上させることが期待されています。タンデム型は、ペロブスカイトとシリコンの二つの発電層を組み合わせることで、より広い波長の光を吸収し、効率的にエネルギーを変換することが可能です。理論上、これにより発電効率は30%を超えることが期待されています。
脱炭素技術の推進
経済産業省は、脱炭素技術の開発を補助する「グリーンイノベーション(GI)基金」を活用し、タンデム型ペロブスカイト太陽電池の量産技術の開発や実証にかかる費用を支援します。この支援により、発電コストを従来型よりも1割程度安い1キロワット時あたり12円以下に抑え、20年程度の耐久性を求める方針です。
このように、経済産業省の支援は、次世代の太陽電池技術の普及を促進し、再生可能エネルギーの活用を拡大する重要なステップとなるでしょう。
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